Diary



November 9, 2005 =Wed=

いつもチェックしている伊藤洋一さんのホームページに、昨今の株式ブームをコメントしたあとで、こういう言葉が引用されていた。
"Enjoy the party, but dance close to the door."
20年も前にWall Street Journalの記事の中で見つけたという。

最近、株に凝っているらしい息子の携帯にこれをメールして、「意味分かる?」と聞いたところ、「儲けるだけ儲けて、やばくなったらさっさと身を引けってことだろ。今は忙しくて株なんかやってる暇はない。今日、初雪が降った。」との返事。昨日、新宿駅で見かけた若い外国人女性5、6人のグループには真夏並みのヘソ出しルックもいたが、北海道はもう冬なのだ。


November 8, 2005 =Tue=

今日は朝から、勤め先の本社機能を埼玉県熊谷市から都内に移すための物件選定のため、不動産屋といくつかの賃貸ビルを見て回った。そのうち2件に候補を絞り込む。結構歩き回ったので疲れる。京橋の竹葉亭でマグ茶のランチ。

午後は紀尾井町のホテルニューオータニで講演会と懇親会。親会社である商社の関連会社に資金供給しているグループファイナンス会社の主催なので、出席者の大半は親会社の出身者だし、財務関係なので顔見知りが多い。講演は潟hリームインキュベーター社長の堀紘一氏。テレビで見る彼は独断的で余り好きではないが、彼自身の社長経験とコンサルタント経験に裏付けられて今日の話は結構面白かった。当の親会社にもかつて勤務したことのある堀氏が創設したドリームインキュベーター社はマザーズで株式を公開し、最近は東証一部に昇格したが、創業期には増資資金を持ち逃げされるなど様々な苦労があったそうだ。講演のテーマは「リスクを本当に管理するリーダーシップ」という奇妙な題名だが、彼によればリーダーシップには5つの要素がある。理念、戦略、組織、人事、企業風土(カルチャー)がその5要素。だが、このうち戦略と組織は部下に任せてよく、社長自身が行うべきことは理念を設定することと、人事、企業風土であるという。とくに組織は信頼できる部下が何人いるかによって決めればよく、精緻な組織を作ることには余り意味がないと。むしろ思い切った人事を行うことで、社長の意思がおのずから部下に伝わる。異例の人事で混乱が起きても、3ヶ月もすれば落ち着くとのこと。懇親会では先日のOB会と重なるメンバーが多かった。


November 7, 2005 =Mon=

ついに64回目の誕生日を迎えた。家で妻と好物のチーズフォンデュでお祝い?だが妻も忙しいのでフォンデュのチーズも帰りに買ってきて、と頼まれる。いつも小田急ハルクの食品売り場で買うのだが、店員に聞くと「取り扱いをやめました。」チーズを買ってワインなどと合わせて作ることも出来るのだろうが、そこまでする気もない。そこで京王百貨店の食品売り場まで足をのばす。ここには輸入物がある。賞味期限は来年4月までとなっているので今日の分のほかにもう一つ買い込む。フォンデュというのはあまり人気がないのだろうか。そういえば新宿野村ビルにあったスイスシャレーというフォンデュを中心にしたスイス料理の店も、だいぶ前になくなっているらしい。で、64歳になった感慨だが、取り立てて何もない。会社のメールボックスに明治生命から入ったメールに、不祥事のため経営陣が総退陣し、新しい会長、社長が決まったことを知らせてきたが、添付ファイルの経歴書を見ると新社長は同じ大学の9年後輩に当たる。こんなのを見ると自分が年をとったことを実感するが、外見が比較的若く見られることもあって、普段は余り自分から年齢を意識しているような気もしない。ダイエット効果も幾分出てきて、体重は64kg台になってきた。年齢と体重の数値が同じだからといって大した意味はないのだが。


November 4, 2005 =Fri=

家の近くのファミマが撤退した跡にBookOffが店を出した。ずっと気になっていたが、初めて覗いてみると、想像したとおり店の3分の1はコミック。こちらは興味がないので、別の3分の1を占める文庫本コーナーを見て回る。(残りの3分の1はDVDやハードカバー本、雑誌など)文庫本は比較的綺麗なのは定価の6〜7割程度するが、状態のよくないものや売れ筋から外れたのは一律105円。小松左京の絶版になっているのがないかと探してみたが、だいたいが比較的新しい作家のものが多い。木村剛の「ペイオフ」(「通貨が堕落するとき」を改題)を見つけたので450円でゲット。まだまだ読みたい本はいくらでもあるが、読む時間が欲しい。


November 3, 2005 =Thu=

文化の日で休日だが、妻の税理士事務所の職員が重症の風邪で休んでおり、9月決算の法人の決算作業と税務申告が重なっているのでと、例によってSOS。週末には母を看に大阪へ行きたいのだが、妻の方も切羽詰っている様子だ。

その母だが、今日妹が医者から説明を受けたとファックスを送ってきた。イロウというのは「胃瘻」と書くそうだ。「経皮的内視鏡下胃瘻造設術(PEG)」というのが手術の名称になる。「PEG造設法」という説明を読むと気分が悪くなってくる。まず口から内視鏡を胃まで入れ、空気を送り込んで胃を風船のように膨らます。局部麻酔をした上で、お腹の外から胃に針を挿しこむ。針には長い糸がついている。胃の中に入った針を内視鏡で掴み、いったん糸を口まで引っ張ってくる。その糸にストローのようなカテーテルを結びつけ、糸の反対側(お腹の外側)から引っ張ってカテーテルを胃に入れ、さらにお腹の皮を通して外に出す。カテーテルの胃の内側にある部分には円盤が取り付けられており、外から引っ張ってもカテーテルは抜けない。カテーテルの外側を処理すると、胃と外部との間にカテーテルの通路が出来、ここを通して栄養分を直接胃に送り込むという仕組み。簡単な手術だというが、92歳の年寄りにこんなことをさせなければいけないのだろうか。


November 2, 2005 =Wed=

勤務先のショッピングセンターの本屋さんを覗いたら、平台に大江健三郎の新作「さようなら、私の本よ!」が積まれていた。なかなか読む時間がとれないだろうな、と思いつつもやはり買ってしまう。最初の方をパラパラと捲ってみると、主人公の名前は「長江古義人」となっている。大江の親戚である伊丹十三が自殺した後に書かれた「取り替え子」と同じだ。古義人はデカルトのコギト・エルゴ・スムから採ったことは明らかで、大江自身を指す。古義人という三人称を使って一人称小説を書いているのだ。そこでは伊丹十三は塙吾朗、大江夫人は千樫、大江光はアカリという名で登場する。この作品は今年初めから「群像」に三回に分けて発表されたものだが、第一部第二部第三部のおおまかな構成はこうなっているらしい。

November 1, 2005 =Tue=

今年ももう11月だ。長野はやはり寒い。朝食に行こうとホテルの部屋の戸を開けると、ビニール袋に新聞が入っている。日経新聞かなと思って手に取ると「信濃毎日新聞」やはり長野では信毎なのだ。朝食を食べながらページをめくると、昨日の内閣改造の記事が多い中で懐かしい名前を見つけた。ポール・サミュエルソン。45年前、学生時代に彼の経済学教科書「Economics」は文字通り近代経済学入門のバイブルだった。電話帳のように分厚い原書を持って歩くのがファッションのようだった。本を捨てることが苦手なので、今でもどこかにしまいこんであるはずだ。このノーベル賞経済学者、もう90歳にはなっているはずだが、いまだに健在なのには驚いた。それにしてもこの記事、信毎への独占寄稿なのだろうか。

事業所の所長に案内されて、昼食は長野バスターミナルビルの地下にある「草笛」という蕎麦屋へ行く。他の人たちに倣って「くるみ蕎麦」を注文。事業所の人たちも熊谷からの転勤組で長野地元ではないが、この店は地元の人たちが推奨する店だという。「くるみ蕎麦」は、くるみの味噌のようなものが添えられていて、これを蕎麦つゆに溶かして食べる。少し甘口だがこれがめっぽう美味しい。これを食べにまた長野に来ようと本気で思う。予定より早めに仕事を終えたが、乗った新幹線は熊谷は停まらないのでそのまま大宮から新宿に直帰。




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