1997年第3回定例会
かたやま光代議員質問
会計制度改革について
三輪地区コミュニティ施設について
市長答弁
再質問
1997年第3回定例会
9月11日(木)
○議長(渋谷佳久) 再会いたします。休憩前に続き、一般質問を行います。
19版 片山光代議員。
[19番片山光代議員登壇]
○19番(片山光代) 議長のご指名を頂きましたので、通告に基づいて一般質問を行います。質問の要点は二点ございますけれども、今回は手短かに質問させていただきます。
前回、第2回の定例議会におきまして、ニュージーランドの例をひいて、行政の透明性と効率性を高めるために、国や地方自治体の会計制度を民間企業と同様の方式に改革すべきことを主張し、町田市でも、来たるべき21世紀の新しい地方自治に向けて、この問題に取り組む意思がおありかどうか、市長におたずねいたしました。
これに対して、市長からは、福祉の面など企業会計方式の効率性だけでよいのか釈然としないこともあり、また本件は一部の機関で検討されている段階なので、その動向とあわせて今後とも関心を持って取り組んでいきたい。いろいろな機会に情報を得るように努力したいが、市の職員も多忙な状態なので、本件にかかわる研究会等に参加できるかどうかは何とも言えない、とのご答弁をいただきました。本当はもっと前向きなご答弁をいただきたかったのですが、この時の状況としては、市長のお立場からはやむをえなかったのかな、と存じます。
ところがその後、この問題に関しての動きが、かなり急速な流れとなって動き出しておりますので、その状況をご説明かたがた、改めて市長のお考えを伺いたいと思い、しつこいようですが前回に続いて同じ問題を持ち出した次第です。
第2回定例議会の後、7月11日に私の主宰する「公会計を考える会」で、シンポジウムを行いました。渋谷の税理士会館で開いたこともあって、100名余りの出席者は税理士が主体でしたが、東京周辺はもとより北は仙台、西は兵庫県の加古川まで各地の地方議員、それに岡山市、藤沢市をはじめいくつかの市の行政側からもご出席をいただきました。行政については私たちの方から声をかけた訳ではなく、こういうシンポジウムがあると聞いて先方から申し込んで下さったものです。
ちょうどこの日発行の、時事通信が出しています「税務経理」という新聞に、私の「地方自治体に企業会計方式導入を」という論文が出ておりましたので、これを配布資料に使いましたが、この「税務経理」は町田市でも購読されておられますので、あるいはお目にとまっているかも知れません。
さて、このシンポジウムから2日後の7月13日、朝日新聞の朝刊に、来日中のアメリカの会計検査院、通常GAOとよばれていますが、そこの前の総裁であるボウシャーさんのインタビュー記事が大きく掲載されました。この中でボウシャーさんは、公会計基準のポイントとして、「貸借対照表(バランスシート)の導入が最も重要だ。レーガン政権時代、国防予算が約2倍に増えた。問題は兵器が有効に使われているかだ。実際は倉庫で眠っている武器が約3倍に増えた。このようなことは単年度ベースの収支会計による年次決算報告では分からない」と述べておられます。私は、このボウシャーさんのコメントの中に、前回の市長のご答弁で示された懸念、つまり、福祉などに企業会計の持つ効率主義が導入されると非常に問題を起すのではないか、という疑問への回答が含まれているように思います。
福祉にしても国防にしても、効率主義だけで目的が達成されるわけではないことは明らかです。もともと行政と企業とではその目的が違うことは言うまでもありません。しかし、行政は企業のように営利を目的にしないからといって、無駄が許されるわけでもありません。効率主義がすべてではないのはもちろんですが、効率性を無視することはできません。より少ない経費で、市民にとってはより大きい成果を上げるように努めるのが行政の在り方であって、貸借対照表などの企業会計方式はそのための手段に過ぎません。しかしこれは、現行の会計方式に比べて、行政改革実現のためには格段に優れた手段だと思うわけです。
ボウシャーさんはさらに、バランスシートの義務づけは94年の法改正で決まり、97年度の決算から実施する、としています。そして日本に対するアドバイスとして、「行革を進めるにしても、行政の効率性や有効性を測る基準がなくてはどうにもならない。米国人から見ると不思議な気がする。ただ、米国民だって公的会計の明朗化の必要性に目覚めたのはニューヨークの財政危機以来だ。日本国民も政府と地方自治体に粘り強く要求すれば実現する筈だ。米国にいい見本があるのだから、まねしてほしい」と結んでいます。
さらに1週間後の7月20日、日本経済新聞の一面トップにこういう記事が出ました。見出しは「公的部門に企業会計手法」、内容は、自治体や特殊法人、公益法人など公的部門の決算について、会計基準、つまり、公会計基準の世界標準作りが動き出した。世界銀行が公会計基準を統一するプロジェクトを発足させ、2000年の完成をめざして研究資金を拠出したというもので、その方向は、貸借対照表や損益計算書など企業会計の手法を導入して公的部門を効率化し、世界各国で『小さな政府』を実現するとしています。
さらに注目されることは、日本でも、この世界銀行の動きを受けて、大蔵省が日本公認会計士協会に公会計基準の策定を依頼し、1年程度をかけて結論を出すとしている点です。「特殊法人や自治体が内外の金融市場で債券を発行する場合は、この基準で財政状況を開示しないと投資家の信頼を得られなくなる可能性も強い」とまで書かれています。
このように公会計改革への動きは、私自身が考えていたよりもはるかに早いスピードで動き出しています。もちろん、まだ法律が改正されたわけではありませんから、今すぐ何かを義務づけられているという問題ではありません。しかし、変革はすぐそこまで迫ってきています。
「公会計を考える会」では今週土曜日にも新宿でシンポジウムを開催します。今回は各地の地方議員や国会議員が主体ですが、藤沢市企画部の方から「決算統計を利用した貸借対照表等の作成」という事例研究を発表していただくほか、八王子市、小平市などからも行政側のご出席を予定していただいております。市長はじめ市職員のみなさまも、もう一度この問題への取組みをご検討いただき、できればこのようなシンポジウムにもご出席いただいて、意見を交わしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
次の質問に移ります。3年余り前の94年6月定例議会で私は、町田市の中でも飛び地のような形の三輪地区の住民の不便を訴え、三輪地区に区画整理事業で造成中の沢谷戸地区に市の出張所とコミュニティ施設を設けることを提案しました。これに対して市長も三輪地区住民の不便をよくご理解いただき、沢谷戸地区にひまわり窓口を主体とする市の出先機関を設け、これに集会施設を併設することを考えて行きたいとの、非常に前向きのご答弁をいただきました。
この線に沿って、今年3月の第1回定例議会で市長が発表された施政方針の中では、「かねてから懸案になっておりました三輪地区のコミュニティ施設建設予定地につきましては、三輪沢谷戸の区画整理地区内に用地確保の目途がつきましたので、本年度から買収に入ります」との確約をいただきました。三輪地区に住んでおります一員として厚くお礼申し上げるとともに、用地確保の折衝に努力いただいた職員の皆様のご努力に敬意を表します。
施政方針から半年たった現時点におきまして、用地買収の現状、ならびに今後の建設計画の取り進め方、完成予定時期の見通し等、お聞かせいただきたいと存じます。
以上をもちまして壇上からの質問とさせていただきます。
○議長(渋谷佳久) 市長 寺田和雄君。
[市長寺田和雄登壇]
○市長(寺田和雄) お答えをいたします。
まず最初に、企業会計方式の導入の問題に関連をして幾つかご質問いただいておりますが、これからの検討の中で十分参考にさせていただきたいと思います。
具体的な問題としては、9月13日に実施をされるというシンポジウム、これに関係の職員を参加させて、少しく状況の調査に当たりたいというふうに思います。どうぞよろしくお願いをいたします。
それから、三輪地区のコミュニティー施設の問題でありますが、これはかねてから、飛び地ではぼざいませんけれども、飛び地に近い形で三輪地区が独立をしているという中で、できるだけ三輪地域の住民の利便性を考えるということで、コミュニティー施設を地元の皆さんとお話し合いをしてきたところであります。
当面、何といいましても,用地の買収ができないと話は前に進みませんので、これを専ら今までやってまいりまして、できるだけ早い機会に、できれば今年度中みの買収をいたしたい、このように考えております。
ただ、具体的な施設の内容であるとか、どういうものを設置するか等々を含めて、この問題については、三輪地域のさまざまな町内会、自治会等も加わった一種の対策委員会といいましょうか、それができているようでありますから、また、そういうところの方々の意見などを聞きながら内容については詰めていきたいというふうに考えます。当面、用地買収を先行して行う。ただ、あわせて、今申上げた並行しながら次なる施設計画も検討していこう、こういうことであります。
○議長(渋谷佳久) 19番 片山光代議員。
○19番(片山光代) 再質問させていただきます。
企業会計方式の方なんですけれども、今回、シンポジウムに職員を参加させていただくということでありがとうございます。これからも他の地方自治体とも連携をとって研究を進めていただきたいと思っております。
それから、三輪地区のコミュニティー施設の件ですが、なるべく早く買収していただけるようですので、よろしくお願いします。それと、施設内容についても並行してよろしくお願いします。
以上で質問を終わらせていただきます。